相続について知っておいた方がよいと思われる知識をまとめてみました。点をしばらくの間、発信していく予定です。

相続の発生直後の手続きについて

故人との思いでに懐かしみながらも、一方で亡くなった直後にすべき手 続きがいくつかあります。
代表的なものをまとめてみました。

すべきこと 期間 摘要
死亡診断書の手配 すみやかに 1
死亡届の提出 7日以内 2
火葬許可申請書の提出 死亡届提出時に 3
年金の受給の停止 10日以内 4
世帯主の変更 14日以内 5
健康保険証の返却 14日以内(国保) 6
  1. 通常、亡くなった当日か翌日に交付されます
  2. 亡くなった方の本籍地もしくは死亡地、あるいは届出者の所在地のいずれかの市区町村役場に提出
  3. 死亡届と同時に提出
  4. 年金事務所に支給停止と未支給の年金を請求
  5. 残された世帯員が配偶者1人等、次の世帯主が明確な場合は不要
  6. 亡くなった方が自営業の場合「資格喪失届」を市区町村に提出
    会社員の場合は通常会社の方で手続きしてもらえます

亡くなった方の預金口座について

銀行や信用金庫など金融機関の預貯金の口座を持っていた方がなくなった場合その旨を金融機関に伝える必要が生じます。そして、亡くなった名義の方の口座は凍結されます。

金融機関は死亡した事実を、家族からの申し出や、新聞の訃報欄などにより把握します。
なので、市役所に死亡届を出すことにより各金融機関に自動的に亡くなった旨の連絡がいくわけではありません。

そのため、時に口座が凍結されないままの金融機関もあります。
口座が凍結されると配偶者や子であっても、凍結された口座の入出金はできなくなります。

なぜ口座は凍結されるのでしょうか

それは、亡くなった方の預貯金は、亡くなった時点から、相続財産(遺産)となるので一部の相続人が勝手に預金を引き出して、他の相続人の権利が侵害されるのを防ぐためです。

凍結を解除するには相続人全員の合意(だれが代表して受け取るか)と戸籍謄本などの書類の手配が必要となります。合意がまとまらなければ、口座は凍結されたままとなります。
葬儀費用を故人の口座から支払おうと考えるケースもあるかと思います。
この場合、金融機関によっては例外的に一部引出を認めてくれるケースもありますがあくまでも例外であり金額的にも一部なので、葬儀費用は相続人側で用意しておくことが肝要です。
なお、運よく(?)口座凍結されていない預金口座から勝手に預貯金を引き出してしまうと場合によっては横領等の疑いもかけられる可能性もあるので、避けた方がよいです。

すこし落ち着いてからの手続き

一息ついて落ち着いたらすべき手続きについてまとめてみました。

すべきこと 期限 手続先 摘要
故人の準確定申告 4か月 税務署 1
葬祭費・埋葬費の請求 2年 市町村 2
高額医療費の請求申請 2年 健康保険 3
故人の事業の引継申請 4か月 税務署 4
名字を婚姻前に戻す届け出 市町村 5
姻族関係を終わらせる手続き 市町村 6

電気・ガス・水道・ケータイ電話・運転免許証・パスポート・クレジットカード等の解約や返納・届け出も忘れずにやりましょう。

  1. 準確定申告とは、亡くなった人の1月1日から死亡日までの所得税の申告のことです。
    申告期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から4カ月以内です。準確定申告が必要になるのは、下記のような人です。
    なお、この納税額は、被相続人の債務になります。

    • 個人事業を営んでいた
    • 不動産を賃貸していた
    • 高額な医療費の支払がある
    • 譲渡所得がある など

    なお、収入が給与・年金だけだった人は、1年分の収入を見越して源泉徴収されていますので、準確定申告をすると還付になる可能性があります。この場合には、4カ月の申告期限はありません。5年以内に行えば還付が受けられますが、忘れないうちに申告しておきましょう。
    なお、この還付金は相続財産になります。

  2. 国民健康保険の場合、市町村にもよりますが喪主に葬祭費として3-5万円が支給されます。
    会社員で健康保険に入って居た場合には埋葬費として5万円が支給されます。
  3. 医療費の毎月ごとの自己負担額が高額となり、一定基準額を超えた場合にその超過分を請求する手続きです。基準額は年齢、所得により異なります。
  4. 青色申告承認申請書を提出し要件に沿った帳簿を作成すると税制面で有利となります。
  5. 配偶者が名字をそのままにするか、婚姻前に戻すかは自由です。
    旧姓に戻したい場合は市町村に「復氏届」を提出します。
    この場合、子供がいる場合は子供はそのままなので、子供の名字も旧姓に戻したい場合は家庭裁判所に「子の氏の変更許可申出書」を提出します。
  6. 夫婦の一方が亡くなった場合に残された配偶者は「姻族関係終了届」を市町村に提出します。なお、子と亡くなった配偶者の親族との関係は継続します。